5G時代のエンジニアに求められるスキルについて

基地局やネットワークのスキル

5Gの普及によりエンジニアに求められるスキルは増えています。まず、いま全国で急がれている基地局の設置ですが、基地局や中継設備の設置、保守を行うため無線技術のスキルが必要になります。また、クラウドに関するスキルも必須で、BluetoothやZigBeeといった近距離無線技術に関しても熟知しておく必要がありそうです。もちろんセキュリティスキルも必須です。基地局には低周波数帯のマクロセル基地局と高周波数帯のスモールセル基地局があります。スポットセル基地局もまだまだ必要ですので、5Gだけでなく4GやWi-Fiの知識も必要になります。バックエンドのシステムなくしてサービス提供はできませんので、セキュアなネットワーク環境を構築することができるインフラ知識も必要です。資格としては、シスコ技術者認定、Linux技術者認定試験LinuC、ネットワークスペシャリスト試験、CompTIAなどが該当します。

セキュリティスキル

フロントエンド、バックエンド、インフラいかなる分野においても今や必須のスキルであるセキュリティスキルですが、5GによってIoTなど常時接続端末が増えることが予想されており、ますます需要が高まるでしょう。4Gまではそれほどトラフィックを集める機器がなかったため容易に防御可能でしたが5Gによってセキュリティポイントの分散化が懸念されます。こうした状況をしっかり把握しておかなければなりません。総務省も5G時代を見据えたセキュリティのあり方を検討したレポートを公開しています。

IoTの知識

IoT端末は5Gの普及によってますます増えることでしょう。家電やウェアラブルデバイスなどがどんどんインターネットにつながっていきます。昔からハードウェアに関するエンジニアは組み込み系エンジニアと呼ばれていますが、IoTの開発にはセンサーやデバイス基盤などの知識が不可欠です。また、IoTで取得された様々なデータを活用するためのデータ解析分野も注目されています。ビッグデータの活用は最も注目されている技術です。データの収集から分析、活用までカバーできるスキルがあれば引く手あまたのエンジニアになれるでしょう。
さらに踏み込むと、様々な業種の知識があると鬼に金棒です。前述のような最新技術を取り入れたとしても実際のビジネスの現場で活用できなければ意味がありません。それぞれの業界の特性や管理手法について深い知識があって初めて実現可能となります。